2010年3月7日日曜日

ナルト

ナルトが好きだというのはちょっと恥ずかしいってばよ。でも、毎週見ている。

何が面白いかというと、なんか絵がカッコよくて、忍びの技がカッコイイのだ。うーん、小学生と変わらないなw

でも、それだけじゃなくて、もっとこの作品で重要なことがある。それは、復讐にどう立ち向かえばいいのかということを、テーマとして真正面から取り組んでいるのだ。


ナルトの世界では、忍び同士の殺しあいがあり、いろいろ遺恨が残り、それで復讐が連鎖する。ナルトの友達のサスケも復讐に取りつかれて、人生を踏み外している。

ナルトは、自分と境遇の似たサスケを思い、どうすればいいのか、苦悩する。そして、復讐者の気持ちをなんとか理解しようとして、その連鎖を止めようとがんばる。

まだ、物語でナルトが一体どういう答えに行き着くかは語られていない。問題が難しすぎるため、作者が最後に納得できる答えを描けるか心配だが、同時にとても期待もしている。

この作品は、全世界で子供たちに非常に人気がある。復讐の歴史を現実にもっている民族の子供も読んでいるかもしれない。

もし、復讐する側、される側の人間が、この漫画を子供のころにでも読んでいたら、きっとなにかが変わるんじゃないかと思う。もちろん、現実はそんなに生易しくないし、現実に問題を抱えている人間にとっては、この漫画はきれいごと過ぎるように感じるかもしれない。

それでも、本気で復讐という難しい問題に正面から立ち向かっているということが、この漫画から気迫として伝わってくるような気がして、それはひょっとしたら子供の気持にも伝わるんじゃないかと、とても期待している。

戦争放棄を行った国が、漫画で世界に強い影響力を与えられるところにいて、こういうテーマを世界の子供に語りかけているということは、日本ならではの最高のアイデンティティーを発揮しているといえるんじゃないかと、なんとなくぼんやりと本気で思っている。