2011年2月19日土曜日

80TFLOPSvs 人間

そうか、クイズで人間の脳に勝つなら、80TFLOPSで十分なんだな。

http://www.youtube.com/user/ibm#p/u/6/lI-M7O_bRNg

Watsonのシステムは、ピーク性能は、旧地球シミュレータの2倍程度で、Power7使っているらしい。eDRAMも大活躍だな。演算性能もすごいけど、データベースの技術がもっとすごいのかな?

3日間のJeopardyのチャレンジだが、引き分けからはじまり、中盤で力を見せつけ、最後に見せ場まであって、 ちょっと話ができすぎてる気もする。
こりゃあ、宣伝効果としては凄まじいな。大金持ちがこぞって、余興用に買うんじゃないか。

今回のJeopardyでの勝利はすごいのか、すごくないのか。 個人的には、はじめに、すごい衝撃を受けた。ついにこういう時代が来たのかと。でも、googleで検索したようなことをまとめてるだけじゃんとか、今はこんなの結構できるよとか言う人がいて、まあそういう面もあるかなとも少し思う。検索エンジンに人間が勝てるわけないんだから、そんなので競わせるのはちょっとずるいというか、勝てなくてあたりまえじゃん?っていう感覚かな。

まあ、でも、確かに、人間の知性が機械の処理に負けたわけですよ。なんとも同じ人類として、複雑な気持ちは少ししたけど、むしろ、それよりも、Watsonにシンパシーを感じたかな。きっと、人間の脳の処理も、なにかしら、Watsonと同じような処理を行っているんだろうなという漠然とした共感があった。全然異質のことをやっている別種ではなく、同じことを目指して似てきているんだろうなという感じ。結局、どちらも、入力の情報に対して、並列の投機実行みたいなことをしているというのが、非常に大雑把な理解。Power7のクラスタで機械学習のアルゴリズムをいくつも並列に実行してて、脳もアルゴリズムは違っても、無数の並列の処理をやってて、confidence の比較で最終のアウトプットを出しているんだろう。

これから、この手の話やサービスが、驚くように出てくると思う。今回、自然言語処理ができるー!って見せつけてくれたわけだけど、これは画像処理ともすぐ結びつくだろう。そのコンビネーションも、また、人類、社会にすごいインパクトを与えるのは必至だ。さらに、五感を処理できるようになって、ロボットの運動制御なんかとも結びついて、ネットの情報も使うようになって、そこまでいったら、クイズどころの騒ぎじゃなくなるな。そのうち、人間にない感覚すら情報源にして…。

ちょっと前まで、遠い世界のことのようなことだけど、今回、80TFLOPSできちゃったわけで、もっとすごいことも、今のペタフロップス級のスパコンでできるよな。もう、いち早く、安く、面白く、誰が先にやるかの問題になってきてるのかもしれない。5年以内、10年以内に大変なことになりそうだ。怖いし楽しみ~。

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