2009年8月27日木曜日

close to the edge

深夜、ある日記を見ていたら、なつかしのジェネシスのmusic box。
これは確か、途中で挫折した曲だったような…。

ようつべはこんなお宝動画があるのか~、そういえばプログレ動画あさりとかしたことないなあと、見始め、やっぱり、プログレといったら、俺にはYesなのだ!
そしたら、こんな、お宝教則が!




にしても、ライブ動画とか見ても、Close to the edgeのイントロのギターってなんか、ヘロヘロしている。当時はこれでよしとしていたが、今考えると、スタジオ版にあった、ジューシーな感じがない。ギターのせいか?エフェクタ?重ねて録音してる?おかしい。

改めて、スタジオ版を聴いてみる。ああ~、いい~。天才。最高。これだ、これぞ至高。

でも、おかしい。なんか重ねているようにも聞こえるが?なんなんだこの、リフは!?ちょっとくじら18号にも似たこのリフ。72年くらいだから、録音的にはたいしたことはできないはずだが、なんだこのこしがありつつもつややかなのびのある音は。結局、スタジオ版以外で、この完全な演奏って聴いたことないんだよなあ。

いや、やっぱ、このギターのうらの、ひずんだ攻撃的なベースがたまらん。かっけい。ギターに負けてない、フレーズに絡んでくるところはどうだ。それに加え、俺はこのドラムがすきなんだ。ずっと、変則的な、しかも知的に落ち着きを見せるこのドラム。


やっぱ、秋はプログレ。

2009年8月26日水曜日

祭りの終わり

PS3 slimが発表された。最近、HPC系であまりニュースがなかったせいもあり、深夜の速報をみながら、ひさびさにどきどきわくわくしながら、発表を待っていた。

slimで29990円。やったー!!!別に買うわけじゃないんだけど喜んでしまう俺。

発表の興奮冷めやらず、しばらく、slimの情報をあさっていたら、otherOS撤廃の公式っぽい情報を見つけた。まじ…???

実はこのうわさは、slimのうわさとともにしばらく前からあがっていた。まさかないだろうと思いつつ、そういえばと思うような兆候が、いくつもあったといえばあった。まあ、クタタンがいなくなったことがそもそもといえば、そうである。

Cellのエコシステムは、完全に引導を渡された形だな…。まあ、これがあってもなくてもどうだったかなという気もするが、ひとつの楽しみは確実に消されてしまったことは確かだ。

もしotherOSがサポートされてたら、これからslimが普及して、中学生とか高校生が、夏休みとかに試しにOS入れてみて、遊んだりするとか、多分、すっごくあると思うんだ。Cellでマルチコアを始めて勉強したとか、アーキテクチャの勉強したとか、ものすごいありうると思うんだ。高専でクラスタ作って、円周率の計算とかやったりすると思うんだ。

なのに、なんでこんな馬鹿なことを…。そう考えていたら、ふと、次世代計算機からNECが撤退したことを思い出した。あれももったいない、なんでと思ったもんだ。

そう、結局、どちらも同じ理由なんだ。立ち行かなくなり、背に腹は変えられないほど、ほんとうに瀕死の状態なのだ。Linuxなんかサポートしてたら、死ぬのだ。死んだら元も子もない。だったら、Linuxぐらい切るのである。PS2互換だって切るのである。そりゃそうだ。屁にもならない。借金もたまっている。普及度も3位である。下手したら、本体から切られる。

これで、もしPS3が持ち直すことができれば、この変更は、大英断として語り継がれるだろう。そして、PS4はゲームであるというスタンスで行くことになる。もう、ずば抜けた性能は要らない。作りやすい、わかりやすいハード、環境を第一に目指すだろう。

あるビジョニストの妄想からはじまった夢。ゲームを飛び越え、コンピュータでエンターテイメントの世界を築くという壮大なビジョン。それは、家庭用のスパコンをつくりだし、世界一のコンピュータをも実現した。しかし、祭りは終わった。ゲームに戻らなきゃいけなくなったのだ。いやー、でも最高に面白かったなあ。こんな痛快なことはなかなかない。

またいつか、ゲームと科学の垣根を越えた祭りに参加したいな。

2009年8月25日火曜日

プロとは

あるテレビに浦沢直樹が出ていた。あまりこの人の漫画は好きではないのだが、なんとなくテレビを見てしまった。

なんか、とにかくすごい苦労して、批判に負けずにがんばっていたので、偉い人だと思った。

最後にふと、「プロフェッショナルとはなんですか?」という質問をされた。

よくプロというのはこうこうですといえる人がいるけど、自分はいつもなにかそういう回答に対して、違和感を感じていた。なんでそんなの決まっているの?という違和感がいつもある。

だから、浦沢直樹はなんていうんだろうと思ったら、少々あきらめた感?をかもしだしながら、「締め切りがある人」みたいなことをいっていた。

これは、大いに納得した。そうだ、そういう人だ。アウトプットが責任として求められる人だ。それは、プロダクトが社会的に必要とされているからだ。報酬も発生し、当然厳しい評価を受ける。それに向けて、心血を注ぐことになる。プロだからこそついて回る悲劇だな。

これは、非常に謙虚であり、本当に仕事をやっている人だからこそでる答えなんじゃないかと思った。ひとつこころのもやもや解消。

2009年8月11日火曜日

計算機センタいってきました

今日、とある計算機システムを見学に行った。

大学の計算機部屋とかはいくつか見たことがあるけど、おおきな規模のはみたことがないので、おら、わくわくがとまなねえぞって感じでした。しかし、おえら方がいっぱいあつまっていて、ちょっと怖かった…。

この計算機システムは、当初、PCのクラスタっていうイメージが強かったんだけど、なんと、かなりの量のGPUも搭載していた。GPUはそのうち入れるかもしれない程度なのかと思っていたら、もうすでに搭載していたからびっくり。しかも、PCクラスタとピーク性能は匹敵するくらいあるのだ!いくら価格性能比がいいとはいえ、結構な割合ではいってんなと、感心した。やる~。

やっぱりGPUに時代がきつつあるな。計算機システムを利用する人々の話を聞いても、GPUへの期待がものすごい大きかった。これは意外とGPUの利用率はいいのかも。

こういうセンターに導入されれば、使う機会が出て、ユーザーも増えて、うわさがうわさを呼び、安いし、自分のとこにも入れようとか増えそう。そしたら、GPGPUビジネスやってたら儲かるんじゃねえかと、妄想。GPGPUのコード開発と、GPUをセットで外注しても、価格性能比でCPUよりいいなら、そっち系のソリューション請け負いは、商売になるんじゃないという。

GPGPUはまだ始まったばかりだし、Cellの例を考えても、まだ成功するかどうかはわからないが、まだまだこの業界は面白くなりそうだ。もしIntelがLarrabeeを本気でやってくるなら、GPGPUの普及はさらに促進するだろうから、ますます、存在感増すだろうなあ。

今の世の中、GPUが市場に出回る限り、GPGPUがなくなることはないし、当分GPUがなくなることもないから、それの上で商売するっていうのは、結構、安定するのかもしれない。GPUに足りないのは、最適化のめんどくささを解決することだから、それをできたら大儲けかも。

は、またお金のことばっかり考えしまっている。いけません。

考えを変えてと。GPUのトレンドの流れの先の先をよんで、神経回路網シミュレーションに使うというのを、本格的に考えるべきかも。でも、Nvidia系のGPUはまだ、CPU化が進むみたいだし、Larrabeeもまだいろいろ謎だし、GPUの変化が止まるには、あとちょっと待つ必要がある。

それまでは、既存のシミュレータの哲学とか、アルゴリズムを把握しておいて、GPUアーキテクチャが固まってきたら、GPU用のプラットフォームを作るのがいいかも。あと、2、3年かな。

2009年8月1日土曜日

国、金、科学 その2

ある日記経由で、面白~いページを発見。

http://www8.cao.go.jp/cstp/sentan/wt.html

2600億だったか2700億くらい投入するという国家プロジェクトの資料。

脳分野の扱いはどうやねんって、適当に資料を見てみると、あんまり扱いが大きくないなあとか、ロボットもあんまり目立ってないなあとか一憂。そう思ってると、ある資料では大きく上げられていたりと一喜。

最近、お金のことばっかりだね。>俺


しかし、この資料というのは、どんなバイアスがかかっているかわからないけど、一応、公開されているものだし、アンケートなんかも取ってるので、それなりにフェアに各科学分野が取り上げられているとすると、日本の科学の状況が一望できる資料になっている。

そういう意味では、今の最先端はどこにあって、各分野がどういう方向を目指しているのかというのを、即座に知るには、なかなかよい。そういう目で見直すと面白かった。

なんか、この予算配分とかを自分で好きにできるシミュレーションゲーム作ったらおもしろいだろうなと妄想。「僕の国家」みたいなやつ。もしあるとしたら、どうお金を配分するだろう。

まず、国家にとって大切なことをなにとするかを考えないといけない。なにがどういうふうに、国家に利益をもたらすか。

そして、日本では、どの分野がもともと強くて、お金をかけたら見返りが得られそうかを知らないといけない。

前者は、その人その人の哲学で、かなり違ってくるだろうな。後者は、その人の持っている情報によって、変わってくるな。各分野の代表のプレゼン次第なところもあるな。

個人的には、工学バリバリ国家にしてみたいなっていう気がする。だって、儲かるし便利になるもの。しかし、他のこともよくよく考えるとどうだろうか。工学のおかげで計測機器が発達して、あらゆる基礎科学にもフィードバック、総じて発達ということになって、結果いい国家になるだろうか。それとも、やっぱり基礎への重心が軽すぎると、短期的な成長しかできず、先細るだろうか。うむむ。

やっぱり、マニフェストじゃないけど、哲学がいるな。世界に類のない工学国家っていうのもいいと思うけど、もうちょっと、世界でどういう存在でありたいのかっていうのを、考えるべきだろな。

そう考えると、シンギュラリティっていうのを軸に組み立てるっていうのも一つの選択かもしれない。散々な成果しか出なそうだが…。